はむ吉(のんびり)の練習ノート

プログラミングとことばに関する話題を中心に,思いついたこと,試してみたこと,学んだことを,覚え書きを兼ねてまとめます.その際に役立った,技術書,参考書,辞書,機器などの紹介も行います.

辞書に学ぶ三が日

瞬く間に三が日を終え,今日から活動 (?) を再開している.昨年の積み残しを含め,年始からやるべきことは多いが,一つずつこなしていきたい.実際にそのとおりやすやすといくかは別として,そう宣言しておくだけでも,言霊とまでは言わないまでも,気の持ちようというものが違うであろう.


三が日といえば,この間,どこかで「三賀日」と表記されているのを目にした.半ばこじつけでも,おめでたさを演出しようという努力のあらわれだろうか.電子媒体で引けるものを中心に,小型国語辞書をいくつか繙いた*1が,この表記に言及するものは少ない.ただ,皆無ではなく,『新潮現代国語辞典』第二版の「サンガニチ」には,「三賀日〔ヘボン〕」との用例があった.ここでの〔ヘボン〕は『和英語林集成』第三版のことであるから,遅くとも明治期には「三賀日」という書き方があったということだろうか.思いのほか歴史が長いようだ.また,特殊辞書を見ると,『当て字・当て読み漢字表現辞典』に「三賀日」とあった.ただ,補注は「俗解による」という淡泊なものだった.

三が日の過ごし方も,辞書は教えてくれる.小型国語辞書『小学館日本語新辞典』の「三箇日」は,「三が日を寝て暮らす」という例文がある.また,Twitter でも言及した通り,この例文は『現代国語例解辞典』第五版にもある.辞書もそういっているのだから,私の三が日の過ごし方は,正しかったのだ*2

*1:もはや「紐解いた」と書いてもよさそうだが,どうしてもいまだに「繙いた」と書いてしまう.

*2:そんなわけはない